『ドクター・マーチン』8ホールの「イングランド」製と「タイランド」製の違い【写真多め】

今やファッションの定番になった『ドクターマーチン』。

1945年。歩行時の衝撃を緩和するソールユニット、「バウンシングソール」を開発した、ドイツ軍所属の医師「クラウス・マーチン」氏の偉業から、『ドクター・マーチン』は、はじまりました。

『ドクター・マーチン』の最初のモデルもあり、ブランドの代名詞でもあり、世界で最も有名なブーツのひとつでもある「1640」、通称“8ホール”は1960年4月1日に誕生しました。

労働者のためのブーツとして産声をあげた「1460」は、やがて、若者たちの反抗の証、“カウンターカルチャーを象徴するブーツ”としてストリートシーンに波及し、多くのミュージシャンや著名人に愛されることになります。

毎シーズン異なるデザインがリリースされ、様々なブランドとのコラボレーションでも注目を浴びる「1460」。

本記事では、1460の「メイド・イン・タイランド」製と「メイド・イン・イングランド」の違いを見比べていきます。

『ドクター・マーチン』の現在

現在『ドクター・マーチン』のほぼすべての製品は、タイの工場で製造される「メイド・イン・タイランド」製及び、「メイド・イン・チャイナ」製です。

2003年4月1日には、ドクターマーチンはイギリス国内での生産を止め、1000を超えるイギリスの職を奪った。それ以降、ドクターマーチンは全て中華人民共和国とタイ王国で生産されることになった。

Wikipedia引用

大規模な製造変更に伴い、『ドクター・マーチン』はかつての人気を失い低迷期に入りますが、2010年代初めごろから著名人が『ドクター・マーチン』のブーツをこぞって履くようになったことで、再び過去の人気を取り戻し、今日のブレイクに繋がります。

再ブレイクに伴い、ファンから要望が多かった「メイド・イン・イングランド」モデルは、生産数を絞ったうえで復活しました。

1960年4月1日に最初のブーツが生産ラインにのった日から今日に至るまで、ドクターマーチンは絶えずイノベーションを続けています。
「MADE IN ENGLAND(メイド イン イングランド)」は、創業当時と同じイギリス・ノーザンプトンの工場で熟練の職人の手により生み出された英国製のコレクション。
選りすぐりの最高級な素材を使用し、伝統的な技法を用いて作られているアイテムには、ドクターマーチンの製靴に対する情熱と誇りが込められています。

ドクター・マーチン公式

「イングランド」製と「タイランド」製の違い

①:レザー

右が5年ほどは履き込んだ「タイランド」製。そして、左がまだ一度も履いていない「イングランド」製です。

二つを比較したときすぐにわかる大きな違いは、「レザー(革)」です。

「イングランド」製は、「タイランド」製に使用されているスムースレザーよりも数段キメが細かい、「QUILONレザー」が採用されていて、革そのものも肉厚で非常に分厚いです。

また、革の裏側は染められておらず、色は茶色く、革本来の風合いを楽しめる仕様になっています。

一方、「タイランド」製は通常のスムースレザーなので「イングランド」製と比較すると、革は薄く、また裏は黒色です。

②:パイピング処理の有無

パイピングとは、革の切り目に細長い帯状の革や生地を巻きつけて縫い付ける手法のことです。

「タイランド」製にはパイピング処理が施されていますが、「イングランド」製にはパイピングがありません。

「イングランド」製は、革そのもの良さを活かすような切りっぱなし加工が採用されていて、これは、厚手の革だからこそ成り立つ手法です。

ちなみに、「タイランド」製のパイピング部分は合皮なので、長年履くと劣化する可能性もあります。

③:ソール

「タイランド」製のソールの色はやや薄く、「イングランド」製は、濃い飴色のような茶色が強い色合いです。

また、ソールの裏側には「イングランド」製には、MADE IN ENGLANDの文字があります。

「タイランド」製には、TheORIGINALの文字。

④:サイズ

二つを比較してみるとその違いは一目瞭然。同じUK8同士ですが、「ENGLAND」製が一回り大きな作りになっています。

ちなみに僕は足のサイズが26cmで、コンバースであれば少し大きめの8.5(27cm)を、革靴であればジャストサイズで41(26cm)を履きます。

サイズ選びのポイント
『ドクター・マーチン』にはハーフサイズの展開がないので、サイズ選びが大きなポイントになりますが、僕は、8ホールなどのブーツタイプであればUK8(26~26.5)を購入します。

『ドクターマーチン』の製品に使用されているレザーは、馴染むまでが非常に硬いので、自分の足よりもワンサイズ上の製品を選択することが個人的にはおすすめです。

ジャストサイズのUK7(25~25.5)の8ホールも所有していますが、履き込んでブーツが足に馴染むまでには、かなり痛みを伴いました。

大きく感じたら中敷きを使ってサイズを調節するという方法もあるので、ワンサイズゆとりを持たせても、快適に履くことができると思います。

とはいえ、一番たしかなことは「試着」することなので、可能であれば、お近くのお店に足を運ぶことが最も確実です。

⑤:履き心地

履き心地に関しては、正直いって大きな違いは感じません。

どちらもクッション性の高いソール仕様なので、1日履き続けても疲れにくい仕様になっています。

結論

最初に購入する一足は「タイランド」製で十分だと、個人的には思っています。

「タイランド」製と「イングランド」製では価格も倍ほど違います。まずは、「タイランド」製で『ドクター・マーチン』の魅力を知り、より良いブーツを履きたいというこだわりが生まれて初めて「イングランド」モデルの購入を検討する、これでいいと思います。

新品がおすすめ

古着(中古品)であれば、「イングランド」製であっても安価で購入することができますが、おすすめは、新品の『ドクター・マーチン』を購入して、自分の手(足)で一から育てることです。

自分だけのブーツとしての愛着も湧きますし、ブーツの経年変化も味わうことができます。

『ドクター・マーチン』は、「履き倒してナンボ」です。

履き込むことで生まれるシワや傷は、そのまま『ドクター・マーチン』と『あなた』だけの「歴史」であり、あなたがあなたのブーツを末永く愛用していることの「証」です。

この「歴史」と「証」は、新品を一から履くことでしか生まれません。

是非、あなただけの「歴史」と「証」を刻んでください。