「あなたはどんなブックカバーを使っていますか?」
「本を購入したときに無料で付いてくる紙製のものでしょうか?」
「それともブックカバーは付けない派でしょうか?」
「そもそも紙の本はあまり読まない、電子書籍派でしょうか?」
色々な本への触れ方・読み方・楽しみ方があります。
しかし、本記事を今まさに読んで下さっているということは、あなたは多少なりとも、ブックカバー、それも革製のブックカバーに興味があるはずです。
Milk
自分が持っている革製品のをよくよく考えてみたとき、「触れている時間が一番長い製品」は、間違いなくブックカバーです。
長年愛用している財布、レザージャケット、バッグ、ブーツ、靴…
持っている革製品にも色々ありますが、僕が僕の手で触っている時間が一番長いのは、ブックカバーです。(本を読んでいる間、ずっと触れているのだから当然です。)
手に汗握りながら夢中で本を読む。自分だけのその経験が、そのままブックカバーに染み込んでゆきます。そうやってブックカバーは、どんどんあなた色に染まってゆきます。
書店の無料のブックカバーでは味わえないことです。
「本を守る」という本来の目的以上に、革製のブックカバーをすることには意味があります。
本から貰った感動や興奮、喜びを分かち合える唯一の相棒だと言ってもいいでしょう。
本記事では、文庫本サイズの革製ブックカバーを革の種類別にご紹介します。
三種類の革
革製のブックカバーといっても、使用される革は一種類ではありません。
本記事では、三種類の革別におすすめのブックカバーを紹介します。
なので、まずはじめに、それぞれの革の簡単な説明をさせてください。
牛革
https://blog.sentire-one.co.jp/2017/10/27/cow-leather-types/
末永く愛用できる耐久性を誇る『牛革』
一般的に最もポピュラーで、最も身近な革といえば、それは間違いなく牛革です。
しかし、一口に牛革とってもその種類は様々です。
「ステアハイド」「カウハイド」「ハラコ」「キップスキン」「カーフスキン」「ブルハイド」…
性別や年齢、部位によっても牛革は特色や表情は大きく変わります。
「牛革」と表記される場合、多くの場合は「カウハイド」を指します。
「カウハイド」は、生後2年が経過し去勢された雄牛からとれた革で、耐久性・汎用性が高く多くの革製品に使用されています。
馬革
http://hallelujah.jp/blog/yasu12
輝く艶と吸い付くように滑らかな肌触りの『馬革』。
人々にとって今よりも馬が身近な存在だたったころは、多くの馬革製品が流通していました。
馬車引きの馬や自分の馬が死んでしまった時、感謝の思いを込めて皮を剥ぎ、鞣して、革にしたそうです。
「馬革よりも牛革の方が強度が高い」と記載しているサイトなどをよく見かけますが、厳密にはそれは間違いです。
馬革と牛革を比較した場合(同じ厚さ、同じ鞣し方、同じ仕上げを行った場合)、馬革の方が強度は断然高いです。
しかし、現在流通している馬革の製品は、薄く加工されているものが大半なので、「馬革は強度が低い」というイメージがあるようです。
豚革
https://www.indiandiy.com/jp/leather/pig-skins/146000214.html
しなやかで軽やか、高級感のある『豚革』
三つの革の中で、一番特徴的な見た目で一番軽量な革が『豚革』です。
豚革製品の中でも、特に広く親しまれているのが、革を起毛させた「ピッグスエード」と呼ばれる革です。
スエードならではの高級感と、豚革本来のしなやかさと軽やかさを併せ持った革です。
おすすめの牛革ブックカバー
エンダースキーマ
コスパ良し・品質良し・カラーバリエーション豊富。
手軽に革のブックカバーを楽しみたい方におすすめなのが、『エンダースキーマ』のブックカバーです。
海外でも高い評価を得ている日本のレザーブランド『エンダースキーマ』。
非常の上質な革を製品にする段階で発生する「床革」を利用した日本製のブックカバーです。
飽きることのないシンプルなデザインは、どんな本にも寄り添います。

カクラ
素材本来の表情を活かした極限までミニマル、シンプルなデザイン。
革の裁断から縫製に至るまで、全ての工程を自社で行う『カクラ』だからこそ生み出される人間の温かみがあります。
また、読書の邪魔にならないよう軽さを重視しているので、荷物の邪魔になることがないのも嬉しいポイント。

PTM
特徴的なデザインと最高級の革を楽しみたい方におすすめの『PTM』のブックカバー。
130年の歴史を誇るイタリアの一流工房で生み出されたブックカバーは、素材に牛革の中でも特に上質なカーフスキンを贅沢に使用。
赤ちゃんの肌のようにすべすべとした手触りに、あなたはきっと夢中になります。
そしてなんといってもデザイン。全四種類ですが、「イタリア・フィレンツェの古文書」「18世紀頃の地図」「モーツァルト14歳の時の楽譜」「16世紀頃の図書室」…
デザインはそれぞれ大きく異なります。
あなたはどれを選びますか?
ヘルツ
コスパ良し・頑丈・日本の職人による高いクオリティ…
万人におすすめの『ヘルツ』の革のブックカバーです。
日本の老舗革製品ブランド『ヘルツ』の製品は全て、職人の手作業によって生み出されます。
確かなクオリティと手作業ならではの温かさ…そして『ヘルツ』革製品最大の特徴は、なんといってもその頑丈さにあります。
男らしい堅牢さと革本来の繊細な表情を併せ持った『ヘルツ』のオリジナルレザーで作られたブックカバーは、あなたの本を力強く包み込み、経年変化を楽しめむことができます。
土屋鞄製作所
1965年創業の老舗メーカー『土屋鞄製作所』のヌメ革ブックカバーは、革本来の表情と経年変化をダイレクトに感じたい方に特におすすめです。
ヌメ革は、革そのもののシワ・血管や毛穴の痕などの自然な表情、匂い、温かな手触りを持つ「最も革らしい革」です。
さらにヌメ革の特徴は、使い込むごとに色艶に深みを増す経年変化にあります。
数ある革の中でも最もダイレクトに経年変化を楽しめるのが、ヌメ革です。
最高級の革と最高の技術が繋がった逸品です。

イルビゾンテ
世界中に多くのファンをもつ有名レザーブランド『イルビゾンテ』のブックカバー。
文庫サイズよりも少し大きめの120x165mmで、様々な本に対応します。
有名ブランドらしい堅実なモノ作りの姿勢を感じさせますね。
誰もが知っている有名ブランドのアイテムを自分色に経年変化させたい方におすすめです。

グレンロイヤル
https://zozo.buyee.jp/goods/7427025?lang=en
英国伝統のブライドルレザー製法(革の表面にロウを塗り込み独特の風合いを持たせる製法)により生産されたブックカバーは、イギリスのブランド『グレンロイヤル』社によるもの。
使い込むごとにロウが溶け革に染み込むことで、通常の革製品とは一線を画す経験変化を楽しめます。
また、ロウが表面に塗り込まれていることで耐久性もアップしています。
イギリスらしい上品なアイテムをお探しの方におすすめです。
おすすめの馬革ブックカバー
BRIT HOUSE
「革のダイヤモンド」とも称されるコードバンを贅沢に使われた珠玉の逸品。
コードバンだけがもつ輝くような艶は、使い込むごとに深さを増し、手に吸い付くような滑らかさは、ずっと触っていたいと感じさせます。
また、コードバンには牛革の三倍の強度があるので、ハードな仕様環境でも気兼ねなく使えます。
たとえば、キャンプやアウトドアで読書をしたい方におすすめですね。

CORBO
人とは少し違うブックカバーを持ちたい方におすすめのアイテムが、『』のブックカバーです。
カバーを閉じるコンチョはデザイン性もちろんですが、本を保護する機能性ももあります。(カバンの中で本が開くなどを防げるので、折れたり傷がつくこともありません。)
また、金具部分はSILVER925製なので、高品質な馬側革にも劣らない高級感があります。
デザイン・機能性・品質、全てが結びついた、唯一無二の馬革ブックカバーです。

豚革ブックカバー
BIBLIOPHILIC
BIBLIOPHILICが、1925年創業の東京・浅草の老舗皮革ブランド「三竹産業」に制作を依頼したピッグレザーのブックカバーです。
高品質な日本産の豚革を色鮮やかに染め上げてつくられたピッグスエードは、読書の時間をより一層幸福なものにしてくれます。
豊富なカラーバリエーション・高いコストパフォーマンス、牛や馬とは一味違った豚革に興味がある方におすすめです。
Kagari Yusuke(カガリユウスケ)のブックカバー
今回、僕が購入したのが、こちらのブックカバーです。
『Kagari Yusuke(カガリユウスケ)』のブックカバーです。
バッグや革小物をメインにコレクションを発表し続ける日本のブランド、『Kagari Yusuke(カガリユウスケ)』。
このブランドの特徴は、なんといっても、「レザーに建築資材用のパテを塗り付け、壁のような質感を表現する」という独自の手法。
まるで「壁を持ち歩いている」かのようです。
とても特徴的なデザイン、他のブランドにはないデザイン。
そして、建築用パテを塗り付けているので耐久性も抜群らしく、使い込むごとに経年変化を楽しむことができるようです。
これからの変化が楽しみです。
人とは違う、こだわりの逸品、こだわりのブックカバーをお探しの方にはおすすめです。

あとがき
誰かの物語や記憶や人生を追体験できる読書は、とても豊かで贅沢な体験です。
Milk