世界最高峰のバンドThe1975のライブをサマーソニック2019で観た【ライブレポ】

2019年8月18日

サマーソニック大阪 最終日

The1975のライブをついにこの目で目撃しました。

 

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第一弾アーテイストが発表された2月1日から半年以上、いや2016年のサマソニで彼らのライブを見逃してしまったあの日から、3年。

待ちに待ちました。

The1975のライブには人間が感じる喜怒哀楽の感情全てがぶち込まれていて、「感動的だった」なんて言葉では到底足りるはずもありません。

大げさなほどに壮大でただただ衝撃的で、どこまでもネガティブで、でも底抜けにポジティブで、ただひたすらに美しくて切ない

楽しすぎて死にたくなるような1時間でした。

サマーソニック大阪2019 最終日

残暑というか酷暑。酷暑というか激暑。

燦々と照りつける太陽。

“イギリスかぶれキャップ”をかぶって、10時〜18時の8時間、この酷い夏の暑さに耐えます。

耐え忍ぶ途中、何人もの同士が熱中症で倒れ、運ばれていくのを目にしました。

人間の身体は暑さに耐えるような構造をしていません。

夏フェスに参加される方、どうか熱中症対策だけは万全に。

トイレに行けないのなら尿漏れパッドを

the1975のライブをどうしても最前列で観たかったので、何としてもその場所を確保する必要がありました。

途中でトイレに行く選択肢はもちろんありません。

でも水分補給はしないと本当に倒れてしまう暑さです。

トイレを我慢して水分補給を控えるなんて絶対ダメです。

トイレを我慢するくらいなら、

だったら尿漏れパッドを仕込みましょう。

僕はこの日のために買いました。そして仕込みました。

1回は漏らせるわけですから。

安心感が違います、安心感が。

T H E 1 9 7 5
S U M M E R S O N I C 2 0 1 9

序盤~祝祭とつかの間に平和~

結局一度も漏らすことなく、18時を迎えます。(本当によかった)

そして18:05、定刻通り。

夕焼けに染まるオーシャンステージに鳴り響く

「Go down / Soft sound / Midnight / Car lights…」のコーラス

オープニングを飾る『The1975』の歌詞。

途端に上がる地鳴りのような大歓声。

その歓声に答えるかのように、しかしとても自然に、まるで近くのコンビニに行くくらいの足取りでステージにやってきたThe1975の4人。

summer sonic

この日のマシュー・ヒーリーの服装は、首元には重量感のあるチェーンのアクセサリー、トップスはバウハウスのビンテージTシャツ、ボトムスはタックの入った白のパンツ、そしてウエストにはブラックミーンズのコインケース。

ラフ、それでいて圧倒的に華のあるファッション。

洋服がマシューに着られるのを喜んでいるかのよう。

>>マシュー・ヒーリーのファッションまとめ

ステージにやってくるや否や間髪入れずに投下されるのは『Give Yourself A Try』

イギリスのロックバンドの去年出たばかりの新曲が、遠く離れた極東の島国のオーディエンスにもたしかに届いている奇跡。シンガロングが起こる興奮。泣きそうになりましたよ、僕は。

最後にマイクのコードを首にグルグルに巻くアクションがとにかくカッコよすぎました。

summer sonic

続く『TOOTIMETOOTIMETOOTIME』は、夏の夕暮れにぴったりなトロピカルサウンドでオーディエンスは自由に踊り唄います。

でも、誰よりの自由に踊ってたのはマシューでしたね。

隙あらばおちょこの日本酒を飲みながら、徐々に”出来上がっていく”マシュー。

『She’s American』で観客をさらに躍らせてからの、The1975を更なる高みへと連れていった名曲『Sincerity Is Scary』。

お馴染みのピカチュウニット帽を被り、お猪口で日本酒を煽りながら、さらに煙草をふかすマシューのまぁ絵になること。

バックの映像に合わせながら歩き踊り、観客を煽りまくるマシューの姿にアガらないわけがない。

夏の終わりの18時30分、時間やロケーションさえも自分たちのパフォーマンスの一部にしてしまう彼らの不敵さたるや。

そして個人的にハイライトだったのがThe1975節全開のポップソング『It’s Not Living (If It’s Not With You)』。

トーキングヘッズオマージュの「ランニングダンス」が炸裂したその瞬間から僕の涙腺が一気に活動開始。

この曲は昨年の10月にリリースされたシングルで、それがちょうどイギリス滞在中のころで向こうで聴きまくっていたので、もう思い入れが尋常ではなくてですね、気づけば大号泣の顔面ぐしゃぐしゃ祭りでした。

ライブ序盤は会場が一体になった素晴らしい多幸感がたしかにありました。

「世界中で、今、この場所こそが一番正しい場所だ。」

と、本気でそう思いました。

中盤~ミレニアル世代の混沌~

summer sonic

しかし、続く『I like America & America Likes Me』からそんな多幸感も徐々に散り散りに…。

溢れる情報や人々の悪意に翻弄される現代の若者を描いた『I like America & America Likes Me』では、内側からあふれ出るような苛立ちや悲しみをぶちまけたマシューの姿を、オーディエンスはただ息を呑み見守るという前代未聞のステージに。

ひたすらポップで圧倒的な強度を誇る自分たちの楽曲を、自分たちの手でぐちゃぐちゃに壊していくかのようなパフォーマンス。

圧倒的な矛盾。

それは『Always Wanna Die (Sometimes)』が如実に表していて

「死にたいけど、生きたい。」

「生きたいけど、死にたい。」

今の10代20代は、まさにこんな気持ちで毎日を生きてると思うんです。だって自分がそうだから。

混沌とした時代を生きるオーディエンスとの

And I always wanna die, sometimes
いつも死にたいって思ってる、時々ね。
I always wanna die, sometimes
いつも死にたいって思ってるんだよ、時々ね。

の、大合唱は、だから、

何よりも尊くて、美して、悲しくて、死にたくて、でもやっぱり生きたくて、生きていてよかったと思える一瞬でした。

『Love It If You Made It』は、The1975がこの時代の巨悪に真っ向から対峙することを示したポリティカルソングで、彼らの怒りはたとえ、

歌詞や言葉がわからならない人の心にも容赦なく響く

鬼気迫るパフォーマンスでした。

終盤~ロックのこれから~

summer sonic

ローリング・ストーンズにサティスファクションがあるように、The1975には『chocolate』ありです。
彼らを一躍スターダムに押し上げた大名曲で盛り上がらないわけがありません。

この日一番の盛り上がりと大合唱を巻き起こしてついに、マシューはTシャツを脱ぎ去ります。(5万円のTシャツを無造作に)

極論、今の時代にロックをやっても、それはもはやロックでは無いと思うんですよね。

ロックでは無いやり方でロックを体現してこそ、ロックというか…

ロックが目的であったとしても、手段やスタイルとしてロックを使用してしまったら、それはもはやロックではない。

禅問答みたいですが、それが今の時代の空気感だと思います。

「ロックという手法を用いず、ロックを表現しなさい」

今の時代からの無理難題のお題、誰もが諦めてしまうような、逃げ出してしまうような時代からの問いかけに真っ向から勝負を挑んでいるのが、The1975というバンドです。

そして彼らは、The1975はその難題に見事に応えてる、勝負に勝ってる。

だから、The1975の楽曲はどれも正しくて、強い。

スタイル、手法としてのロックが死滅した時代の申し子、救世主こそがThe1975なわけで、だからこそ『SEX』でスクリーンに映し出されるメッセージは「ROCK&ROLL IS DEAD / GOD BLESS THE 1975」なわけで。

「ロックンロール?よくわかんねぇけどそれ全部、俺らが背負って立ってやるよ」

というThe1975の意思を強く、強く感じました。

そして間髪入れずになだれ込む『The Sound』

The1975を代表するこの曲をライブ本編とは切り離して配置したのはとても良い采配だと思います)

(今回のツアー『MUSIC FOR CARS』の初期の公演では、『The Sound』はラストではなく『SEX』の前に配置されていました)

『SEX』の突き抜ける爽快感で幕を閉じたライブ本編からの、まるでアンコールのような立ち位置でオーディエンスをひたすら楽しませるための楽曲。

あの“ファッキン・ジャンプ”を「イチ・ニ・サン・シ」と日本語で言ってくれたのも嬉しかったし、周りのB’zファンの方も飛び跳ねて盛り上がっていたのが、とてもとてもとても幸せでした。

あとがき

正直行ってあまり記憶がありません。
動画も写真もないから何ひとつ見返すものがありません。

すごいライブを目の当たりにしたときはいつもこうです。

脳みその性能が完全に追いついてない。目の前で起こった現実を脳の回路が処理しきれていないんです。

でも、

「ヤバいものを観た、観てしまった」という感覚だけがたしかにあります。

オーディエンスをこの気持ちにさせた時点でロックバンドのライブとして勝ちです。

The1975がいるステージこそがその日の世界最高。

世界最高峰にまで磨き上げた圧倒的なステージを目にしました。

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